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福岡には海に面した都市高速がある
by TamiShibata on 2021.5.27 Thu
車の免許がないと同級生と遊べない辺鄙な場所で育ったので、18になるとすぐ免許をとった。免許取りたての頃は、いつでも飛び出せる翼をもった嬉しさで、夜な夜な目的もなく友達と集まって、油山やら糸島の海岸をドライブしたりしていた。仕事でも撮影があると運転手をしたり、今も車で通勤したり、子どもたちの送り迎えと…わたしはよく運転する。
運転は嫌いじゃなく好きなラジオを聴いたり、音楽をチェックしたり・・・
今や貴重なおひとりさま時間なのでその時間が好きだったりする。
今日は今日とて、好きなラジオや気分に合わせた音楽のザッピング。
先月こんな曲に出会ったので今日はその曲をご紹介。
I’m – Back Seat Memory(Official Music Video)
歌い手は福岡を拠点に活動する20歳のアーティストI’mちゃん。
前作の「BATHROOM」や「サマータイムラブ」など聴いてきたけど、この新曲は10代最後のタイミングで作られたということもあってか、ぐっと大人になった印象。
歌い出しの「揺るがない精神をもってたい」って歌詞がとてもいい。
芯くってたいよね〜。かっこいい自分でいるために。それが、好きな人や周りにすぐ流されちゃいそうになる「あの頃」の不安定な気持ちを甘く儚げな歌声が歌い上げる小粋なシティポップが気持ちいい。
地元で活動するアーティストが作ったということもあり、わたしはこの曲を聴いて「福岡の都市高速」を連想してしまった。
わたしも都会に憧れ焦がれた糸島の小娘だったので、ユーミンが中央フリーウェイで六本木に行くように、今宿ICから天神まで都市高速を使って遊びに行った。特に、西公園手前から港あたりの、海に面した上からと下からの景色が好きすぎて、はじめての一人暮らしはかもめ広場近くだったなぁ…とか。一気に自分をあの時の気持ちにタイムループしたのでした。
MVも動きのギミックが可愛いゆるいイラストで全部見てほしいし、恋人たちの何気ない日常の重ね合いが描かれていると、自分の恋愛を思い出してくうぅとなったのでした。楽しいことも、干し梅さん太郎みたいに甘酢っぺーこともたくさんあったけど、思い出すのは、ふらっと深夜にコンビニにでかけたり、目的もなく都市高速のドライブを楽しんだこと・・・みたいなねぇ。(花束みたいな恋をした観てない、観てないけどそういうこと!)
でも、聞き終わると不思議とトンネルを抜けたような、ストンと腑に落ちた感覚になるのですよ。
backseatではなく今度は運転手として舵をとる(ここで長渕かよ)みたいな、これからが楽しみな気分になる&これからのI’mの活動がたのしみになる新曲なのでした。
あぁ・・・この曲をループして、都市高をドライブしたら気持ちいいだろうなぁ・・・
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