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iPhoneの充電器を死守せよ

iPhoneの充電器を死守せよ

by TeamDice on 2021.7.30 Fri

今までiPhoneの充電器に関して、深く考えたことなんて一度もなかった。たかが充電器。考えるべき時なんてそう訪れない。いつの日か断線などして、多少の不便さを感じても、最悪コンビニにも売ってあるのでそれほど悩んだりはしない。

しかし、もし毎日のようにiPhoneの充電器が壊れたら。日に日に予備がなくなり、ついに最後のひとつになったとしたら。それでも「たかが充電器」などと言っていられるだろうか。

このような状況になって、人は初めてあることに気が付く。そのあることとは「iPhoneの充電器は高価である」ということだ。

誰も気付いていない。いや、気付いてはいるのかもしれないが、ほとんどの人間はこのことを悩んではいないのだ。

iPhoneの充電器は、他社製品を充電する気など毛頭なく、他のどんな充電器よりも汎用性に乏しい。それなのに、手当たり次第に何でも充電できてしまうあの有能なマイクロUSBの10倍近い値段のする、実は恐ろしく高価な充電器なのだ。

いくら他の充電器に比べてiPhoneの充電器が高価だとしても、普通の使用で壊れる頻度なんて高が知れている。年に一度、半年に一度のiPhoneの充電器ひとつ二千円ぽっち。大の大人にとっては取るに足らない出費である。

だがその頻度が、毎日だとしたらどうだろう。放っておけばすぐにiPhoneの充電器代で家計は火の車となり、ついぞ破産というのもない話ではない。iPhoneの充電器破産なんて恥ずかしい。

というわけで早急に対策が必要だ。今あるiPhoneの充電器を死守し、無駄な出費を抑えることが我が家の至上命題となった。

迎え撃つ敵は生後八ヶ月。先日まではその辺でごろごろしていたのだが、最近四足歩行に成長した。四肢を華麗に駆使して、想像の何倍もの速さで移動する。標的を見つけるなり「ひゃー」と奇声を発し突進してくる様子から、概ねテンションは高めだと推測される。

何故か奴はiPhoneの充電器の急所を即座に見抜くことができる。コードの部分には目も暮れず、端子にのみ攻撃を集中させる。攻撃は「口でくわえる」このワンパターンのみだが、これが一番効く。これを何度かやられると的面に錆びて、充電不能となるのだ。

まずはシンプルに防御してみた。奴がiPhoneの充電器に近づくのを見つけるたび、抱えて遠くに引き離す。これを永遠に繰り返す。

「ひゃー」近づく離す。「ひゃー」近づく離す。「ひゃー」近づく離す。これが間なく繰り返される。すぐに体力の限界が来た。敵はなんてことはない、むしろ楽しそうだ。「こらー」と言って持ち上げると嬉しそうけたけた笑って、いちいち幸せな気持ちにさせられるのでつらい。

らちがあかないので、諦めてAmazonで「赤ちゃん コード 噛む」と入力して検索してみると、沢山それらしいものが出てきた。「大人の知能を舐めるなよ」と勝ち誇ったのも束の間、コンセント側を守るものは沢山見つかるのだが、いくら探しても端子側を守るものは全くない。

コードに付けておいて、使わない時は端子にすぽっと被せて守れる「赤ちゃんコードカバー(仮名)」みたいな商品がすぐに見つかると思っていたが全然ない。

「これはもしや、とんでもない発見をしてしまったのでは」と、億万長者になり「令和のエジソン」と呼ばれるまでのストーリーが頭の中を駆け巡ったが。妻の「じゃあ充電するときだけ挿せばいっか」という言葉にいろいろハッとさせられた。

今は高い位置のコンセントで充電するというので落ち着いているのだが、普通に不便だし、第一奴に負けた感じがして、なんだか腑に落ちない。

やはり「赤ちゃんコードカバー(仮名)」をどうにかこうにか商品化する他ないのかもしれない。

興味ある赤ちゃん用品関係の方々。連絡お待ちしております。

Writer
Team Dice

ダイスアンドダイス スタッフ