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MIYAGEに「旅」の思いをのせて…

MIYAGEに「旅」の思いをのせて…

by TamiShibata on 2021.10.5 Tue

だいぶいい感じに育ってきた民芸品コーナーは無印の壁にかけられる家具棚を使っている。

幼い頃から祖父宅で暮らし、「床の間」が自分のDNAにしっかり刻まれた生活をしていたので、ありがたいことに今の自宅でも民芸品コーナーを作ることができている。(結構な存在感なのに何も文句を言わない夫、ありがとう)

福岡の民芸品といえば!の「山響屋」さんとの出会いからはじまった民芸品収集。作り手とその地域に根付いた文化や背景がそのうち、旅行などに行くと自分で買いに行くようになり(それが目的で旅先を決めることもある)その旅の「思い出」をコレクションしている感じになってきてまた違った楽しみ方ができているので、思い出とともに私のコレクションをご紹介〜〜!

神奈川県郷土玩具「西瓜天神」

その棚でも結構な存在感を発している「西瓜天神」。夫の横浜の親戚に、初めて挨拶する為に横浜へ出向いた際にお持ち帰りしてきたもので、気を利かせた叔母から「どっか行きたいとこない?TDLとか?」と言ってくれた際に「磯子にある岡村天満宮に!!」と喜々と答えて困惑の表情をさせてしまった思い出の品。磯子の住宅地を抜けて、高台にある岡村天満宮で鮮やかな「緑」と「赤(朱)」の西瓜天神を見つけたときの高揚っぷりに叔母が私に買ってくれた大切な品です。(最後の1組だったんですよ!)天神様の袖が切った西瓜のように見えることからこの名前が付いたようで、中央でピンっと胸を張った2体が存在感を放ってくれます。今でもあの時無難な答えをせず、己を突き通したのは…良かったのか迷いますが、親戚関係は良好なので早めに自分を出して良かったのかな?と思います。

滋賀県郷土玩具 近江だるま「姫だるま」

高校の友人が滋賀に嫁ぎーのして、マイホームぶっ建てたというので滋賀にいく理由はこれ以上ないと遊びに行った時にお持ち帰りしたこの子。張り子のだるまで、優しい素材感と手触りにこの微笑みがマッチした優しい雰囲気のだるま。姫だるまの他に親だるまと子だるまも居るので、あと2回は滋賀に遊びにいって揃えてあげれたらと思っています。滋賀は琵琶湖を中心に栄え、中世から陸上交通「東海道」を行き交う旅人が多かった背景もあるのか、掘りどころがめちゃくちゃある地域なので滋賀に嫁いでくれた友人に感謝したい。嫁ぐときはさみしかったけど。
※なかなか民芸品だけが理由で旅の目的地にするまではレベル高くないからよぉ

「信楽たぬき」ともう二度とこの頃の肉感を味わえない長男とのベリーキュートな写真

そうこうしてると集まってくる民芸品たち…

これだけ公言していると家族や友人からお土産に「郷土玩具」や「民芸品」を貰うようになってきた。これが結構良くてですね。リクエストする際も言いやすいし、だいたい駅や空港、道の駅には1〜2つは置いてあるので買いやすいらしいです。うちの両親は旅行好きなので、その都度お土産と思い出話を聞けるのは、両親との思い出としてこれからここに蓄積されていくんだろうなぁとほっこりしますね。

物に思い出が宿ると、よりいっそう自分にとって特別なものになるので時間をかけて育てていく趣味にしていきたいと思っています。

そんなことを言ってるけど、めっきり旅行がいけない情勢が続き、棚の更新もゆるやかにスピードが落ちていて少しさみしい。そんなときは「山響屋」に足を運んで店主の瀬川さんが買い付けた地域の郷土玩具を愛でるのです。

そんな「山響屋」で面白いイベントがあっています。

MIYAGE?2
山響屋
福岡市中央区今泉2丁目1-55やまさコーポ101
2021/09/22〜10/05(25日、30日休み)11:00〜18:00
@yamabikoya

以下リリースより

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ものを好きになったのはいつだろう。振り返ってみると、幼少期に祖父母に連れられて行った骨董品屋がすごく好きだった。祖父母との旅行の際、旅先の骨董品屋に立ち寄り、金メッキの重たい能の人形を選んで買ってもらった。最初に意識してものを集め始めたのは、家族旅行で買ってもらったお土産からだったと記憶している。行った場所のものだけでなく、お土産品としてもらったものも集めていた。その頃からなんとなく「移動」と「もの」は自分の中で自然に繋がっていたように感じる。移動することで面白いものとも出会えるし、それを自分の家まで持って帰ることができる。そして土産物は記録装置でもあるように思う。自分が買った場所・状況・そしてその旅での思い出もそうだが、時代も閉じ込められている。そこも自分が土産が好きになった理由の一つだろう。集めることで、個人の記録・時代の記録としてのMIYAGEが現われればと思う。

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うなぎの寝床のスキタさんこと、鋤田収集事務所のコレクションの展示。見るだけでも楽しい物たちが並んでいて、その包装紙なんかに「その時代の雰囲気や味」がつまっています。お気に入りのものに出会えば、もちろん購入も◎わたしはこのモダンなこけしをコレクションの一部に。このこけしは、今でいう…ディアゴスティーニみたいに、毎月各地の創作こけしが送られるという…自宅にいても旅が楽しめる〜みたいなコンセプトでやっていたみたいで。すごい先を行ってる企画ですよね(笑)

今でこそ、修学旅行で男子が買っていたダサい剣のキーホルダーや、サンリオじみた謎のファンシー小物に惹かれる自分がいるんですよね。そして、それらは今でも消えてない!MIYAGEで言われているように「移動」と「もの」の関係性に魅せられる理由が
スキタさんの言葉でしっかり紐解かれたような気がしてとても楽しい展示でした。

Writer
柴田 多美

ワーママ