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あさり、ちっさ!
by MayuYasunaga on 2022.6.9 Thu
5月は自律神経が乱れやすい季節だと聞く。例に漏れず、わたしも貧血ぎみな日が続き、日中不意に立ちくらみにおそわれることもあった。しばらく横になると落ち着くけど、症状が出るとけっこう不便だ。
貧血にもいくつかの種類がある。わたしの場合はおそらく「脳貧血」と呼ばれる部類で、神経系のはたらきに起因する「起立性低血圧」のようだ。「起床時や食事・運動後にしばしば悪化する」。うん、それだ。
そう言えば、昔から朝は強くなかった。小学生からずっと、朝無理やり起こされるのがいやで、起こされると余計に起きなくなった。
最近プールに通い始めたので、それも関係しているかも? 神経系は20代半ばごろからバランスが崩れやすくてよわよわ。根っからの体育会系人間なのに、実はからだはそれほど丈夫ではないという残念なヤツである。
普段から効率よく鉄分をとらなければいけない。いろいろ調べるなかで、「あさり」がいいことを知った。ほうれん草やレバーよりも、少量でたくさんの鉄分を含んでいるらしい。しかも、生の状態よりも缶詰のほうがいいのだとか。
さっそく近くの「サニー」にあさり缶を探しに行ってみた。すると、あさりの缶詰ってそれほど安くはないってことに気づいてしまった。他のお店でいろいろ見ても、100~150gで300円ちょい。もっと手ごろな値段だと思って、あさり缶をなめきっていた。
製品化までの工程を考えると、それはけっして高くはないことがわかる。まずはあさりの殻の中の砂を吐き出してもらって、きれいに洗って身を分ける。それから加工して、缶詰にする。なかなか骨の折れる作業だよね。
獲れるあさりの量にもきっと限界はある。砂の中から掘り起こして食べちゃうのは人間の勝手なんだから、あさりからするときっととんでもない暴挙だよな……。
なんて考えてると、あさりに申し訳なく思えてくるけど、わたしもわたしで、鉄分を失うと日々の活動があやうくなる。なので、何としてもあさりを効率よく摂取しなければならないのだ。
気を取り直してさらにあさりリサーチを進めたところ、ついに業界最安値を発見! 「業務スーパー」で買うのがいちばん割安だとわかった(安永調べ)。
さっそく春吉の業務スーパーに買い出しに行き、ずっしり重たいビッグな水煮缶を購入。なんと283g(固形量142g)で183円(税抜)。超お得!
家に帰り、缶切りを持ち出してギコギコと開けてみると、まあびっくりした。
ていうか、あさり、ちっさ!!!
スプーンは一般的なカレースプーン。このミニサイズのあさりが、缶の中にぎっしりと詰まっている。日本でよく見るふっくらとしたあさりさんとは、まったくの別物。あさりというより、しじみサイズ!
いっぱい寄せてみると、ちょっと気持ちわるかった。ともあれ、こりゃ量が多すぎて、一度じゃとても使いきれない。よく見てみると、目みたいに見えてきてこわいし……。てなわけで、ゲシュタルト崩壊寸前のベビーあさりたちを、一気に鍋に投入。余分なあさりはスプーンで少しずつすくい出して、タッパーに詰め替えた。
大量のあさりを投入したおかげで、できあがったクラムチャウダーは未だかつてないほど濃厚なあさりの味がした。おそるべし、ベビーあさり。
安くてたっぷり入っているのはいいんだけど、結局一度に使いきれないので、ポーションが少ないほうが使いやすい。結論としては、「ダイソー」や「キャン★ドゥ」で小ポーションのあさり缶を買うのが正解だろう。総量は85g、固形量50g。これなら一度で使いきれる。
それにしても、インポーターや飲食業従事者以外で、これほど熱心にあさり缶を探した人はいるのだろうか。おかげですっかり、あさり缶の達人だ。
そのあさり食をしばらくお休みしていたから、あさりの神さまがお怒りになられたのだろうか? ここ数日また、立ちくらみの頻度が増えてきた。今夜こそ、キッチンワゴンで待ち構えるベビーあさり缶の出番かもしれない。
(パッケージのあさり写真はけっこうふっくら大きいのになぁ……)